最近違法アプリの話多いじゃないですか。具体的に言えばなんちゃらFMの話なんですけど。
私自身は使ったことないので詳しいところは分からないのだけど、オンライン上にアップされている音源を探してきて再生するアプリとかそんな感じらしい。
つまりアプリ自体は厳密には違法ではなく、悪いのはその楽曲をアップしている側なのだと。まあそれでYouTubeで広告収入を得ることができたりしますからね。クソッタレだぜ!
(長くなるので、ストリーミングサービスについてだけ読みたい方はコチラから。)
で、私はこれまでそれについて批判してきたり、コメントしてきたことも何度かあるんですけど。
音楽に金払わない問題、もちろん私個人としては(公式のMV等を除いて)ナシなんだけど、タダで使えるなら使いたいっていうのは、音楽に限らず人間の自然な性質かなと思う。
— ロッカロッコ (@roccarokko) 2018年2月18日
だから私は聞く側よりそもそも提供する側が圧倒的にオカシイと思ってて。でも聞く側を責める意見のほうが多いように見えるよね。
一応聞く側に対する意見もあるよ。
— ロッカロッコ (@roccarokko) 2018年2月18日
お金のない中高生が「もっといっぱい音楽聴きたい!」ってなった時に、無料で聴けるのがあったら手を出したくなる気持ち、分からなくはないって。
でもまあ違法だし、変なアプリ使うなよって思うし、タダで手に入るものってあんまり後々心に残らないよって言いたい。
ただ何よりやっぱり、人の作ったもの使って楽して金稼いでやろうみたいな精神がそもそも気持ち悪いと私は思っちゃうから、「著作者に利益が入らない」とか「違法だから」とかいう云々の前にそういうサービスを使う気になれない。
— ロッカロッコ (@roccarokko) 2018年2月18日
前に違法音楽アプリのこと叩いたけど、そういえば私も中学生の頃は無料でアップロードされてるのをダウンロードしてたことがあった。実を言えばね。でも、いつからやろ、そういうのやめてお小遣いでCD買うようになった。そのほうが自分の好きなバンドに胸張れる気がしたし、もっと音楽に愛着が湧いた。
— ロッカロッコ (@roccarokko) 2018年9月5日
まあお小遣いなので自分の金じゃないんだけどね。
— ロッカロッコ (@roccarokko) 2018年9月5日
若い子が知識もお金もないのは仕方ないこと。でも、自分の好きなものは真っ当な手段で手に入れたほうがやっぱり気持ちがいいし、大事に聴こうって思うはず。そういう気持ちに早く出会ってほしいなーと思います。
まとめると、要は「お金のない中高生でも音楽を聴ける環境ではあってほしい、好きな楽曲に出会えたらお金を払って自分のものにすればいい」って感じです。
でもいろんな意見を読んでて、じゃあ私はこれまでそういう「お金のない中高生でも音楽を聴ける環境」を作るために何か情報を提供してきたのか?という話でして。あー、してねえなあって。今更ながらそこを反省するに至ったんです。
私のブログでは、初めてそのバンドを知った人でも気軽に聴いてもらえるように、できるだけYouTubeの公式動画とかを載せるようにしてます。とはいえ、他はiTunesかAmazonの商品紹介がメインなわけです。
正直それ自体が悪いとは思わないけど、「購入するしかない」ってのは結構ハードルが高いじゃないですか。中高生じゃなくても、もしかしたらそれで聴かずに終わっちゃう人もいるかもしれない。やとしたら残念なわけです。私のブログにはこんなにカッコいい曲が沢山溢れているのに!!
というわけで、お金のない若い子たちができるだけ負担なく音楽を楽しめて、かつアーティストにもきちんと利益が還元される方法、つまりストリーミングサービスについて一回ちゃんと考えてみようと思ったんです。
その前に、そもそも私が中高生やった頃はどうしてたのか?ってところから。
上のツイートでも触れたように、昔も違法アップロードってのがなかったわけじゃないです。着メロ(死語)とかを無料でダウンロードできる、2ちゃんねるみたいなスレッド式の掲示板があって。私も実はそういうの使ってた時期がありました。
あと個人的にデカいのは、やっぱりCDの貸し借り。レンタルとかじゃなくて、お兄ちゃんの部屋にあったやつとか友達から借りたやつとか。それをMD(死語パート2)に移して聴く、とかしてた。
そのうち、そういう中で気に入ったバンドとか好きになった音楽は自分でCD買うようになって。全部が全部無料でダウンロードできるわけじゃなかったし、一枚のアルバムじゃ満足できないというか、もっと聴きたいと思うことも多かったしね。新譜も次々に出るし。
そしたらだんだんCDを買うこと、というかCDショップ自体が好きになって。店行って、ジャケットが気になるやつとか試聴してかっこよかったやつとかを買ってみる、みたいなこともするようになった。輸入盤なら2000円せずに買えたしね。メイクとか服に金をかけるほうじゃなかったから、CDとライブにばっかり費やしてた。
こうやって考えてみると、改めて「無料」って入り口はデカいなと思うんです。そこからハマっていくこともあるわけで。
さっきの私自身の無料ダウンロードについても、その行為自体を正当化する気はないけど、やっぱり購入に対してのハードルを圧倒的に下げてくれたというのはあって。「このバンドのアルバム聴いてみようかな、でも実際買ってよくなかったらどうしよう」っていう不安を、事前に数曲聴くことで解消できたわけで。
ただこの点に関しては、今はYouTubeに公式のMVがたくさん公開されているので。しかも最新のだけじゃなくて過去のも観れますからね。媒体がテレビメインだった頃はほとんどリリース後ぐらいしか観れなかったけど。だから、それに関しては公式動画で十分なのかなと。
問題は「無料ですべて自由に手に入ってしまうこと」なんですよね。そしてそれは、CD購入の話とも関わってくるんですけど。
気持ちは分かるよ。CD買っても聴くのは主にスマホかポータブルプレーヤーやし、それなら音源を直接ダウンロードしたほうが早いし、置いとく場所もとらんし。で、無料でそれができるんならなんでわざわざ金払わなきゃいけないんですか? ってね。まあそりゃそうなりますよ。
正直、そこを論理的に「なんでダメなのか」って説得していくのは難しい。特にそのサービスを「悪いもの」だと認識していない、お金を払わないことが当然だと思っている相手には。
「違法だよ」って言ったって、アプリ自体はグレーゾーンであって、それを使ってる人が罪に問われるわけじゃない(多分)。「アーティストに利益が還元されないよ」って言ったって、そんなのこっちが無料で聴けりゃいい。そういうことやと思うんですよね。
アホンダラァァァァァ!!!!!!!!
ぬるいこと言うてんちゃうぞ!!!!!魂込めて作った曲やねんぞ!!!!!違法アップロードはそれ聴くやつがおるから無くならへんねん!!!!!アーティストかて利益入らんかったら活動できんなるし曲も聴けんなるしライブも観られへんくなんねんぞ!!!!!それでええんか!!!!!お前らそれでええんか!!!!!
と、まあ私のような人間は感情のコントロールを失ってしまうわけです。でもそんなんじゃ何も伝わらないと思うんです。怒ってる人の話ってのは誰も聞きたくないんです。
問題はもっと根本的なところにある気がしていて。「なぜダメなのか」とかそういう以前に、多分Music FMとかで聞いてる人にとっては、音楽もアーティストも単に「大量消費」するものでしかないんだと思います。
自分が金を払わず、アーティストに利益が入らず、そのアーティストが活動をやめてしまったら、ハイまた次。出てくるもの、流行ってるものを受動的に聞くだけの人間ばっかなんちゃうかな、と。なので彼らはファンでもなんでもないし、アーティストを応援したいとかそういう気持ちもないんじゃないかなと思います。
正直、そういう奴らにも自分の曲を金払ってまで聴いてほしいものなのかなって。自分がアーティストだったらそうは思わない気がする。あ、コイツには消費されて終わるんだな、って。そんなファン必要かね? そんなんの為に曲作ってるわけちゃうやろし。
適当に曲作って買ってもらって金稼ぎたい、みたいなアーティストもいるのかもしれないですけど。自分の精神すり減らしながら死ぬ気で音楽やってる人間なら、そういうリスナーは相手にせえへんのちゃうかなあと思います。
さて、「このバンドめっちゃ好きやねん!」「大好きです!応援してます!」とか言いながら違法アップロードの音源を聞き続けてるそこの坊ちゃん嬢ちゃんたち。あなたたちは本当にファンなのでしょうか、どうでしょうか。あなたたちが聴いてるその音楽は、あなたたちにとってどういう意味を持ってるんでしょうか。
ちゃんと応援したい、でもそんなにお金はない。好きなアーティストが多すぎて、音源全部買ってたら追いつかない。でももっと音楽は聴きたい。そう思いますか?
そこでストリーミングサービスというものがあってですね。(謎のテレホンショッピング感)
ご存知とは思いますが、ざっくり言えばこれは「月額1000円ぐらいで楽曲聴き放題」みたいなものです。1000円やで。アルバム一枚分で3ヶ月ぐらい聴けるからなあ。ちゃんとアーティストに利益も還元されます。あと、無料で使えるところもある。
サービスによっては学割プランもあるし、ファミリープランもあります。どうしても自分でお金がないなら、お父さんとかお母さんとかに頼んでみてもいいと思う。兄弟姉妹でお金出しあって聴いてもいいと思う。もしあなたに子供がいて、無料のストリーミングアプリを使ってるんなら、せめてこういうサービスを活用してまっとうな手段で音楽聴かせてあげてほしいなと思う。
せっかくなので主流のサービスをいくつか紹介しようと思いますが、細かな比較とかするには情報不足だと思うので、興味を持ったら調べてもらえたら。あとは初めての登録やと一定期間無料で使えたりもするから、いくつか登録して実際に使ってみて、一番いいなと思ったやつにそのあと課金するとかでもいいんちゃうかなと思います。
Apple Music
日本だとiPhoneユーザー、つまりiTunesユーザーがめちゃくちゃ多いと思うので、ストリーミングだとApple Music使ってる人も多いんじゃないだろうかと思います。楽曲数は公式いわく5000万曲。あと、パソコンに入れてるCDとかもわざわざスマホに同期しなくても、クラウドに保存して再生できたりする。スマホの容量を圧迫しなくて済むのはいいよね。
残念ながらこちらは無料プランはないけど、初めての登録やと3ヶ月無料で使えます。だから試しに登録してみてどんなもんか試してみるってのもいいんじゃないかと。有料プランは月額①学生480円、②個人980円、③ファミリー1480円です。
ちょっと注意が必要なのが、「学生」は基本的に「高校生・専門学生・大学生」を指しているということ。中学生は在学証明が必要になるとかなんとか。あと「ファミリー」は別に家族みんなで同じアカウントを共有するわけではなく、ちゃんと自分のを持てるので安心してください。いやマジでファミリープランいいなあ。誰か私と家族になろうや。
▶︎Apple Music: https://www.apple.com/jp/apple-music/
Spotify
こちらももともと世界的に人気のあるサービスだったんですが、2016年に日本で提供が開始されてから、国内で使ってる人もどんどん増えてきてる印象です。楽曲数は4000万曲以上とのこと。
Apple Musicとの最大の違いは無料プラン(Spotify Free)があるってことかな。無料でも全曲フルで聴けるし、期間も無制限です。シャッフル再生しかできないというのと広告が入るという制約はあるけど。
もっと自由に聴きたい場合には有料プラン(Spotify Premium)に移行できます。こちらは初めての登録の場合だと最初の3ヶ月は100円、しかも学割プランなら【2018/10/22】までは3ヶ月で100円とのこと。なんだって...。
そのあとの通常料金はApple Music同様、月額①学生480円、②個人980円、③ファミリー1480円です。こちらもファミリーでもアカウントは個人で持てます。でもやっぱ無料プランというのが大きい魅力かなあ、Spotifyは。シャッフル再生で思わぬ出会いがあったりもするし。
▶︎Spotify: https://www.spotify.com/jp/
LINE MUSIC
学生にはLINE MUSICが結構身近かもしれない。ちょっと私のほうでは公式の楽曲数を見つけられなかったんですが、4600万曲とか書いてるサイトもありました。
無料版は30秒間だけ聴けてLINEのプロフィールBGMに設定できるだけみたいなので、実質的に使おうと思うと有料版になるかなと。こちらもApple Music同様3ヶ月の無料トライアル期間がありますが、そのあとの料金体系がApple MusicやSpotify Premiumとは微妙に違っていてちょっと面白い。
月額①学生480円、②一般960円、③ファミリー1400円ってとこでは大きな差異はないけど、Android端末限定で「BASICプラン」ってのがあるんですよね。月20時間までの再生で、月額①学生300円、②一般500円。一曲5分やとすると、月240曲聴ける計算ですね。
これ結構いいんちゃいますかと。私いまAndroid使ってて、メインはCDとかからインポートした曲を聴くんですが、時々自分のライブラリにもYouTubeにもない曲を突発的に聴きたくなるときもあって。そういうときに便利そうだなと。ずーっとストリーミングで聴きたい人はもちろんPREMIUMプランを使うべきやと思いますが。
あと、LINE MOBILE使ってる人!!私もそうなんですけど。「MUSIC+プラン」ってのがあって、基本料金にオプションでLINE MUSICを加えることができるんですね。これやと月750円(税抜)と、ちょっとだけ安くなります。
学生さんは学割プランのほうがLINE MUSIC自体の料金は安いけど、でもLINE MOBILE自体がそもそも安いしカウントフリーやからなー。もし大手3社で今スマホ契約してるんやったら、ラインモバイルに乗り換えてMUSICプランつけてもそっちのほうが料金安いんじゃないかな。親御さんへの交渉チャンス!!がんばれ!!
▶︎LINE MUSIC: https://music.line.me/landing
Amazon Music Unlimited / Prime Music
Amazonもこういうプラン出してて、曲数は4000万曲以上とのこと。月額①個人980円、②家族1480円なので、そのあたりは他のサービスとあまり大差ないかなと。ただこれねー、私今年プライム会員なったばっかなんで知らなかったんですけど、プライム会員やと「Prime Music」を無料で使えるんですよね。
www.amazon.co.jpまあ100万曲以上ってことなのでUnlimitedに比べると圧倒的に曲数は少ないんですけど。でも試しにダウンロードしてみたけど、無料にしては意外と悪くない気がする。あと、「unlimited」プランもプライム会員ならちょっと安くて月額780円やし。
プライム会員自体が月額400円なので、この機能のためだけに登録するのはさすがにもったいないけど。でもPrime Video・Prime Readingとかもあることを考えるとめちゃくちゃ嬉しい特典だらけやなあ。私まだ全然活用できてないけど。一応学割プランもあるし、そもそもAmazonを使うことが多ければこれもチラ見してみるとよいのではないかと思います。
▶︎Prime Music: https://www.amazon.co.jp/gp/dmusic/promotions/PrimeMusic
とまあ、おおまかにはこんな感じかと。
Google Play Musicとかも一応あるけど全然みんな使ってないしサービス終わる説あるし、代わりにYouTube (Music) Premiumの提供が開始されるとかいう話もあるので、ちょっとここでは紹介しません。
他にもAWAとかKK BOXとか色々あるみたいなんやけど、私自身使ったことがないし情報があまりないし、書いてたらキリがないのでここでは割愛させていただきます。上の4つ読んでみて「あんまニーズに合わんなあ」と思ったら調べてみてください。
ただ、ひとつだけ分かっていてほしいのは、ストリーミング再生ではその曲は「自分のもの」にはならないということ。
もしかするとサービスによって違うかもしれないけど、オフライン再生用にダウンロードしていても、解約すれば基本的にはその曲はもう手元には残りません。課金しつづけないといけない。とはいえ月1000円とかなので、それで得られるものを考えればもちろん十分ほどに十分かなとは思うんですが。私だってストリーミングやレンタルに頼りながら音楽を楽しんでいます。
でも、できれば本当に気に入ったものは一枚でもいいからCDを手にしてみてほしいし、CDじゃなくてもダウンロードでもいいから購入してみてほしいし、ライブハウスやフェスにも実際に足を運んでみてほしい。その音楽や経験を「自分のものにする」っていうのは、なんかまた一味違う気持ちがすると思うんですよね。私だけかもしれないけど。
時代が変わってきてるので、そのうちCDも廃れちゃうのかもしれないけど。現金が使われなくなって電子決済に置き換わるように、物質的なすべてのものはなくなっていっちゃうのかもしれないけど。
でも私はCDのある時代に生きてきた人間なので、もう少しこの文化を楽しみたいなーと思います。お店に足を運ぶことや、歌詞カードを読むことや、そこにCDがあるというただそれだけのことを、嬉しいなあと思いながら人生やっていきたいです。
若い人にも、そういうワクワクやウキウキが、ちょっとでも共有されたらいいなーと思います。