ロッカロッコ

パンクロック・メロコア好きの筆者が気に入ったバンドを、邦・洋問わず書き溜めていきます。

透明になったあなたへ - ナードマグネット

音楽のある日々は素晴らしい。

Dear My Invisible Friend

Dear My Invisible Friend

そんなことを思いながら会社に行った。梅雨の時期、いつもなら憂鬱な朝。でも今日は空が晴れていて、スキップでもしそうな気分で一日が始まった。

大好きなバンドの新譜が聴ける。そうです、今日はナードマグネット「透明になったあなたへ」のフラゲ日です。

 

一日中ソワソワしながら仕事を終えて、すぐに隣の駅のタワレコに向かった。歩きながらスマホを開くと、レコ発ツアーのチケットが当選していた。

気分は最高。CDを手にして、酒を買って帰宅。家に着いて一番最初にコンポにCDを入れる。最高な時間のはじまり。

 

(こんな日記調で書いてたら終わらないのでどんどんいくね)

 

短い『Intro』が流れて、それから『アップサイドダウン』へ。もうすでに何回も聴いてる曲ではあるけど、なんだろうなあ、嬉しいなあ。

恋が始まる歌。と、私は勝手に思っているけど。胸を躍らせてこのアルバムを聴きはじめる気持ちにもぴったり。もうこの時点から私は部屋で踊り出しています。

 

それから『FREAKS AND GEEKS』と『バッド・レピュテイション』という、ポップパンク好きにはたまらない二曲が続く。

『FREAKS AND GEEKS』は最初から音がとにかく好きだったのだけど、『バッド・レピュテイション』は完全にポップパンクに寄せてる。というか、普通にもうポップパンク。

 

正直なところ、これまでナードの曲を「パンク」やと思ったことはなかった。でも『バッド・レピュテイション』は、聴いた瞬間に「あ、これはポップパンクや」って思った。とにかく私の好きなポップパンクがここに詰まっている、最高や、と。

それは、前に須田さんが「Bowling For SoupとAmerican Hi-FiSUM41とBlink-182を合体させたみたいな曲」ってツイートしてたような、サウンドの面やと最初は思ってた。でも、Skream! のインタビューを読んで、それだけじゃないって気付いた。

 

藤井:曲調の幅も広がったし、歌詞も大きく変わっていったように思います。それまでは簡単に言うと冴えない男の恋愛話みたいなものが多かったんですけど、そこからもっと範囲を広げて、生活の中でしんどいと思うこととかを歌うようになっていった。

須田:「FREAKS & GEEKS」と「バッド・レピュテイション」は、今までと違って"なんか言うたろ"と思って書いた曲の象徴。

skream.jp

そうなんよね。この二曲はナードの曲のなかでも、わりと全面的に、日々のなかの鬱々とした不満をブチまけている。いわば「世間に抗う気持ち」というか。それこそがパンクの真髄だと個人的に思っている。

「パンク」ってのは「反抗心」なんです。尖ってないとパンクじゃない。でも私みたいな意気地なしは不良にもなれないし、ただ自分のなかでずっと、そういう沸々とした怒りや不満を抱え続けている。

 

『FREAKS AND GEEKS』や『バッド・レピュテイション』は、そんな自分の気持ちを代弁してくれるような歌。最初『FREAKS AND GEEKS』を聴いたときには気付かなかったけれど、そういう意味でもこの二曲はナードのなかでも「ポップパンク」が色濃く出ている作品だと思うし、より一層大好きになった。

 

めちゃくちゃ語っちゃったじゃん。パンク好きなんだよぉ。ポップパンクとは最高なんだよぉ。さて、気をとりなおして続き行きますね。

 

5曲目、『透明になろう』。これもこないだサブスク解禁されて即聴いたけど、また全然テイストが違う。けど、良い。

さっき言ったような反抗心は全面的に出ているわけではないけど、「くだらない騒ぎは抜け出して」とかいうところに、やっぱり社会とか世間に対する不満は滲み出ていて。でもぶつけて終わりじゃなくて、だから僕たち二人で逃げ出して、二人だけの世界で好きにやろうよ、って。

「二人」って書いたけど、歌詞にはどこにも「二人」って描写はなくて。ライブハウスで好きに歌って泣いて踊ってるときも、「誰も僕らを見ちゃいないさ」。ただの恋愛ソングじゃなくて、そういうところにも救われる。

 

と思った次の『I'm Not Gonna Teach Your Boyfriend How To Dance With You』、イントロから笑っちゃった。ほんまや、ニルヴァーナ! めちゃくちゃ上手いこと混ぜてるなあ。原曲、ツイッターで見て聴くまで知らんかったけど、やっぱポップパンクカバー好きだなあ。

この曲に対するアンサーソングだというのが7曲目の『虹の秘密』。普通に男目線の片想いソングじゃない?って思ってたけど、なるほどそういうことかあ。見つめる先のあの子ねえ。なにも知らずに聴いてたら絶対気付かなかっただろうな。

 

『テキサス・シンデレラ』はこれまた、全面的に昔の(昔の、って言っていいのか分からんけど)ロックを持ってきてて、すげえな〜〜〜このアルバム楽しい! 味付けが豊富。

このメロディに乗った歌詞も、よくアメリカの映画とかであるような、薄汚いダイナーを思い起こさせる。と思ったら歌詞にまんま「薄汚いダイナー」って書いてたわ。そりゃ思い浮かべるわ。ちなみに私が思い浮かべたのは映画『メメント』に出てきたダイナーでした。

 

『家出少女と屋上』は、個人的には結構これまでのナードのイメージに近い。曲はポップで、でも歌詞は辛さにやられそうな自分、って感じ。それでも終わりにできるほどの勇気はないし、日々はまた続いていく。

『Song For Zac & Kate』はライブで一回だけ聴いたときから早く音源がほしかったなあ。元になったウェリントンズの『Song For Kim』も好きで、普通にこのイントロ聴いたあと「あれっ違う?!あっそうかKimじゃねえ!」ってなっちゃった。そしてこの曲もまた、置いていかれた側の歌で、須田さんの言ってる「B面」っていうコンセプトみたいなものがよく伝わる。

 

ちょっと飛んじゃうけど、『Intro』と『HANNAH / You Are My Sunshine』で結んでるってインタビューで書いてたけど、11曲目『COMET』もちょっと絡んでるよね?「君が太陽を奪った / 僕の太陽を奪った」。って思ったのだけど、どうなのでしょうか。

ちなみに私はジミーイートワールドの『Sweetness』大好きなんだけど、前述のインタビューでの言及がなかったら気付かなかった。。。歌詞の印象が全然違うからかな。ちょっと悔しい!

 

そして次。来ました『THE GREAT ESCAPE』。私がナードを好きになったきっかけの曲。ちょうど一年前ぐらいの話か。そう思うと、本当このアルバム出るまでにめちゃくちゃ時間かかってるよなあ。そりゃあ思い入れ強いだろうね。

もう、愛。これももう何回も、何っ回も聴いたけど、アルバムのこの流れでここで出てくると、もう、すごい。あーだめだ言葉になってねえ。パンクについて語りすぎて語彙力尽きた? いやもう、イントロ流れた瞬間に「あぁ……あああ!!」って感じですよ。

さっき言った世間への抗いというか不満ブチまけみたいなのは、「FREAKS  AND GEEKS / THE GREAT ESCAPE」あたりからもう出てきてたのかなあ、と思う。古参じゃないので分からないし、あんまり偉そうなことは言えないのだけど。でももしかすると、その時点でもうこのアルバムが最高のものになることは決まっていたのかもしれない。

 

最後の曲、『HANNAH / You Are My Sunshine』。哀愁漂う(私で言うところのエモい)メロコア、ポップパンクって感じでめちゃくちゃ最高じゃん!!と思っていたのだけど、ちゃんと歌詞見て聴いて、泣いちゃった。須田さんが『You Are My Sunshine』聴いて思ったのもこういう感じなのかな、ちょっと違うとは思うけど。

「期待外れの物語を終わらせた君のこと 長い長い道のりの中で何度思い出すんだろう」。思い出すことがあっても、幸せになれるといいね。幸せになってくれるといいな。忘れなくても、痛みが残っても。

HANNAH / You Are My Sunshine

HANNAH / You Are My Sunshine

  • provided courtesy of iTunes

 

てな感じで、『透明になったあなたへ』聴き終えたんですけど。はあ、本当に最高だなあ。本当に最高。フラゲ日から五回ぐらいリピートで聴いちゃったよ。全然関係ないけど、知り合いの本好きの人が「黄色の本はだいたい良い本」って言ってたけど、CDもそうなんですかねえ? 驚くほど良い作品なんですけど。まじで全人類このアルバム聴くべき。

 

久しくナードのライブ観てなかったから、レコ発が楽しみすぎるよお。好きな音楽があるってのは、本当にいいね。

鬱々とした不満と、どこにもいけない孤独感を抱えた人たちへ。ナードマグネットというバンドが、きっとあなたを救ってくれると思います!