本日は、昨日の mol-74 の記事で少しだけ触れた Lop Abuse On Somebody から、【My World】を紹介します。
Lop Abuse On Somebody (ロップアビューズオンサムバディ)
日本・大阪出身の4ピースバンド。ジャンルはポストロック、オルタナ。
歌詞のないインストゥルメンタルバンドです。活動期間は2012年〜2014年。
このバンドはビレバンで流れてて、一目惚れ(一耳惚れ?)して買いました。
それまで全くと言っていいほどインストバンドを聞かなかったので、私にとってはちょっとした衝撃だった。
ちなみに買ったアルバムは今回紹介する【My World】が入ってる『Same Time』ってやつです。
2014年6月に発売されてるので、私が買った時にはすでに解散してたんじゃなかったかな、たしか。
でも本当に、インストバンドを全然聞かなかった私が、少し試聴しただけですぐ買おうって決めたのよ。
それぐらい「うおおお!コレかっけえ!」ってなった。なのに、たったの2年で解散に至っていたとは、驚きというか悲しいというか。
解散の理由は、ちょっと調べてみたところでは「音楽性の違い」ってことだったんだけど、個人的にはやっぱり「インストゥルメンタル」ってのは人気が出づらいジャンルではあるかなと思う。実際私も、それまで全然聞かなかったし。
「歌詞のない音楽」ってなると、オーケストラとかジャズとかが最初に浮かぶかなと思うけど、ロックを聴く人ってあんまりそういう「鑑賞スタイル」をとらないんじゃないかな。どちらかといえば、聴きながら一緒に歌いたいとか、ライブではしゃぎたいとか、そういう人が多いと思います。
もちろんロック好きな人の中にもオーケストラとか好きな人はいると思うけど、同じ楽しみ方を求める人は少ないと思うのね。
あとはやっぱり、歌詞があったほうが分かりやすいし、共感しやすい。インストゥルメンタルってのは言語を介さない、抽象絵画みたいなもので、作り手の思いがストレートには伝わらない。だからどのテンションで聴けばいいのか分からない。
でも、それって逆にいうと、受け手の解釈の幅を広げてくれてるんですよね。「分かりづらい」っていうのはこの上ない魅力だと思うんです。
なぜこのタイトルなのか、なぜこのメロディーなのか。考える、感じる、咀嚼して自分のものにする。そういう楽しみ方ができると思う。
まあこれはある程度、歌詞がある場合にも共通して言えることかもしれない。分かりやすすぎる歌詞は解釈の余地がないというかね。
ストレートな言葉が沁みることも、もちろんあるけど。
あと、ボーカルがないぶん、個々の楽器がそれぞれにメロディーを奏でながら絡み合ってる。ボーカルのための曲ではなく、楽器のための曲。
ロックでありながら、クラシックを聴いてるような、そんな楽しみ方ができる。
そういうわけで、このバンドに出会って、またひとつ新たな音楽の聴き方を知ったわけです。ありがとう Lop Abuse On Somebody。

- アーティスト: Lop Abuse On Somebody
- 出版社/メーカー: Transform Records
- 発売日: 2017/01/27
- メディア: MP3 ダウンロード
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